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消化器内科に導入する医療機器(エコー編)

[2021.02.25]

先日、当院に導入する内視鏡についてお伝えしましたが、本日はエコーについて説明したいと思います。

消化器内科診療に腹部エコー装置は欠かせない装置のひとつです。

「胃が痛い」と言って来院された患者さんが、実は胃の病気ではなく、胆石による症状だったなんてことが時々あります。胆石があるかないかを確認するのにエコーはかなり優れた機械なのです。CTやMRIでもわからなかった胆石がエコーで見えることも良くあります。ゼリーをおなかに塗って、エコーの”プローブ”という装置を当てるだけで簡単に画像が出ます。しかも、患者さんの苦痛は、ほぼゼロです。体には何の害もなく、体の中を透かして見ることができる装置、それがエコーです。

ただし、エコーも万能ではありません。空気があるところは見えないので、胃や大腸などの管状の臓器の中に関しては、十分に見ることができません。そういう場合は、やはり胃カメラ・大腸カメラでの検査が必要になってきます。肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓など中身のギュッと詰まった臓器がエコーで観察する主な対象になります。

当院には日立製作所のARIETTA65LE/LVという装置を導入する予定です。この装置ですが、画像がとてもキレイです。エコーを選ぶ際に、色々な機種を見ましたが、画像のキレイさ、使い勝手の良さに、正直一目惚れしました。エコー装置も年々、画質が向上しています。病院で使用しているような最上級のエコー装置は、高級車数台分の価格がするため、開業医ではなかなか手が出ませんが、ARIETTA65は、高級車数台分もした数年前の最上位機種よりも画質が良いように感じています。

最近、クリニックなどでは、小型のエコー装置やノートパソコンタイプのものを置いているところも多いようですが、正直なところ画質がイマイチです。私は肝臓がんの治療などもしていた経験から、エコーには結構こだわりがあります。そんな私を十分に満足させてくれた装置がARIETTA65LE/LVです。

しかも、この装置は画像がよいだけでなく、『肝臓の硬さ』や『肝臓の脂肪の付き具合』を診断してくれる機能が付いています。

最近は飽食の時代となり、脂肪肝の方も増えています。脂肪肝は、単に肝臓に脂肪が付くだけでなく、肝硬変や肝臓がんの原因となることがあります。脂肪肝の改善には、食事運動療法、つまりはダイエットが必要です。食事や運動に気を付けていても、本当に効果が出ているのかどうかが分かりにくいことが、治療のモチベーションの維持を困難にしているような気もします。当院のエコー装置では肝臓の脂肪の付き具合を数値化することができます。生活習慣の改善で脂肪の数値が下がってくれば、モチベーションもあがるのではないかと思います。

健康診断で肝機能異常などを指摘された方は、ぜひ腹部エコー検査を受けていただきたいと思います。

当院のエコー装置は、おなかだけでなく、首の動脈の動脈硬化の診断や甲状腺の検査、乳がんの検査も可能です。なお、心臓のエコー検査に関しては、当院ではしばらく行う予定はありません。

 

 

 

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